Frit フリット(多成分ガラス)
コーティング
ガラスフリット
大きく向上させます
素地となる金属の耐酸性能、耐アルカリ性能、耐熱水性能などを大きく向上させる、ほうろう用フリット。TOMATECでは、冷延鋼板、鋳鉄、ステンレススティール、アルミニウム、銅といった各種素地金属に対応する多様なフリットをラインナップし、フリットフレーク、あるいは、二次加工製品(汎用スリップ、静電施釉用スリップ、R.T.U. (Ready-to-Use)、R.T.M. (Ready-to Mill)、静電施釉用粉体)といった、お客様のニーズにあわせた製品形態でご提供しています。当社のフリットは、環境負荷を徹底して低減していることも大きな特長です。近年、欧州をはじめ、世界各国で、重金属などの環境負荷物質に対する規制が厳しくなってきています。当社では、こうした規制を高い技術力でクリアし、グローバルな市場でビジネスを展開されている数々の大手メーカー様からご採用いただいています。
セラミックスを素地とする食器などに、ガラスコーティング材として用いられるグレーズフリット。この製品で何より求められるのが、無鉛化による環境対応です。当社では、陶磁器容器からの鉛溶出を防ぐために米国のカリフォルニア州法で制定された、世界で最も厳しい規制法「飲料水及び有害物質の安全性に係る法律(プロポジション65)」に対応。高いレベルで、グレーズフリットの無鉛化を実現しています。また、食器メーカーごとに特性の異なる各種セラミックスへの対応も強化。個々のニーズにきめ細かく対応したカスタムメイドでの製品提供に多くの実績を持っていることも、TOMATECの大きな特長です。
機能性ガラスフリット
高い技術力によって、フリットの利用フィールドを大きく広げてきたTOMATEC。その製品は、意外な分野でも利用されています。例えば、自動車、鉄鋼、ベアリング業界を中心として、主に金属の部品や素材を研削加工するための工具に用いられる研削砥石用のフリット。砥材には、アルミナ質や炭化ケイ素質などがあり、その結合剤には、ビトリファイド(磁器質)、レジノイド(樹脂質)がありますが、そのビトリファイド砥石の結合によく利用されているのが、TOMATECのフリットです。当社は、こうしたニッチな分野でも、高い技術でお客様のニーズにあわせた製品をご提供しています。
フリットの技術を応用することによって、お客様のニーズに応えているユニークな製品もあります。例えば、主要鉄鋼メーカーでお使いいただいている、高温下で鋼材などの酸化および脱炭を防止する酸化・脱炭防止剤「アクナス」。これは、弊社のガラスコーティング技術をもとに開発した製鋼用の製品です。熱処理前に鋼材に塗布することにより、スケールロス(錆が生じることによる材料ロス)や後処理工程(切削、研磨、酸洗など)の簡略化を実現。鋼製品の歩留まり向上に貢献しています。
TOMATECの無機材料技術をプラスチックに融合させ、フリットの世界を異素材へと広げたのが、人造大理石の透明性充填材として利用されている、TOMATEC フィラー(透明性無機充填材)です。ガラスの屈折率を調整することにより得ることができる透明性と、優れた耐熱性によって、バスタブや洗面化粧台に用いられてきましたが、今後は、樹脂メーカーによるガラス素材への新たなアプローチの可能性を示すものとして、いっそう広い分野での用途が期待されています。
添加剤の一種として使用することで塗料の耐熱性および強度を向上させるのが耐熱塗料用フィラーです。すでに広く国内外の有力バイクメーカーによって採用されていますが、最近では、フライパンの外側のコーティングに利用されるなど、その活用フィールドが少しずつ広がってきています。今後は、耐火性・耐熱性が求められる、幅広いフィールドでいっそうご活用いただきたい素材です。